まだ割ってないダルが工房に置きっぱなしになっていたので、叩き割ってきました。

何に使うという目的もないまま、特価品だったと言う理由で買ったわずかにピンクがかった透明ダル。
これを大小二本のハンマーで叩き割ります。
分厚いガラスの側面から、ひたすら欠いて欠いて、面がなくなったら半分サイズに割って、新しくできた側面をまた欠いて…
破片を浴び、ハンマーを振るう手が疲労を訴えるのを無視しながら、割り終わりました。
今回は割っただけですが、このあと利用するには、角をルーターで削ってカッパーテープを巻きます。
このでっかい破片だけじゃなくて、粉末と化したものも使えますよ。
細かい破片は紫外線ボンドで貼ったりできるし、粉末とかも焼いて使えるのです。
さて、何に使うかな…
FC2 Blog Ranking
ステンドグラスの材料について。
まずは、普通の板状のガラスがメイン。
つっても無地のものからマーブル模様、別色のガラスを焼き付けて模様をつけたもの、リップルと呼ばれる細かい波が入ってるものなど、いろいろ。
リップルが大きいものは、切ったりカッパー巻いたりするときに地獄を見ます。
主にアメリカメーカーが多く、メーカー名によって通称されてたりします。
ウロボロス、ココモ、スペクトラムとか。
アンティークガラスってのがあるんですが、これはとても美しい代わりに、べらぼうに高いです。
切るのがもったいないので、そのまま窓枠にはめたくなります。
他は、以下のとおり。
<ナギット>

おはじきのような形をした半球状のガラス。
丸、楕円、ティアドロップ型の他、きれいな模様のあるカッティングジュエルなど、いろいろあります。
ブドウとかの木の実などによく使われています。
ランプに使うと、丸い光が広がります。
簡単に使えて、便利です。
<ダルドヴェール>

厚さが2cm以上ある、分厚いガラスのこと。
私が習ってる工房では、これをハンマーで割って作ったピースを使ったりしてます。
乱反射する光の美しさが特徴。
しかし割るときに破片による流血沙汰が…
ダル作品を見たら、作者の血と汗と涙の結晶だと思ってください。
<他>

ガラスなら、何でも使えます。
ガラスでなくても、光を通してハンダの熱に耐えられるものなら使えます。
ビー玉でもおはじきでも、お土産屋さんで買った箸置きでも海で拾ったマリングラスでも山のお土産屋で売ってる天然石クラスターでも、光を通すものなら何でもおっけー。
でもさすがにダイヤやルビーを使ってるのは見たことがありません。
ステンドグラスって、ガラスでできてるらしいというくらいで、何がどうなってできているのかさっぱりわからないという方が多いのです。
そんなわけで、簡単に作り方説明を。

ガラスを型紙に合わせて切ります。
ガラスカッターで傷をつけ、プライヤーやガリと呼ばれるペンチ状のもので割りとっていきます。
油断してると失敗しやすい作業です。
ここぞという模様が入ったガラスを切り出すときに失敗すると、その精神的ダメージはかなり大きいです。
いいガラスだったりすると、金銭的ダメージも相当大きいです。

ガラスのピースの縁に、カッパーテープという糊がついた銅箔を巻いていきます。
地味で面倒な作業ですが、これを貼らないと組めません。
ピースの量が増えてくると、寝ている間に小人さんが巻いておいてくれないかと切実に願ったりします。
教会の窓などにあるパネルはこれを巻かずに、横から見て「工」の形をした鉛線にはめこんで組みます。
それだと重いし小回りがきかないので、ランプや小物には使いません。

ハンダづけ中は写真撮れませんでした…_| ̄|●|||
先程のテープを巻いた部分にフラックスという融剤をつけながら、きれいにハンダづけします。
これの仕上がりで見た目の良し悪しが大分変わってしまう、油断のならない作業です。
ハンダは錫や鉛が入っていますので、絶対に口にしないで下さい。
昔はヒューズが切れるとこれで新しくつないだものですが、若い人にはわからないかもしれません…。
ハンダ付けが終わったら洗って汚れを落とし、パティーナという薬品で色を変えます。
通常はブラックですが、他に銅色のアンティーク、緑青のようなブロンズがあります。
(シルバー仕上げは、この作業をやらずにワックスをつけて終わりです。)
パティーナはちょっと毒性があるので、素手で作業はしない方がいいです。(やってますが…)
写真では、アンティークパティーナを使っています。

パティーナを浸透させたら、ワックスを塗って数日染み込ませて軽く磨けば完成です。
これでハンダ部分の保護にもなります。
ステンドグラスのお手入れには、実は天然毛100%のフライパン磨きが最適です。
これで定期的に磨いてあげると、きれいな艶が長持ちします。
ガラスだからといって、絶対に、絶対にグラスターとかでは磨かないでください。
染色した部分が大変なことになります。
それと上でも書いたように、パティーナはちょいと危険な薬品のため、完成後も肌に直接触れるペンダントのような使用方法はおすすめしません。
人によっては肌が負けちゃいます。
だからそういうアクセサリーには、パティーナを使ってないシルバー仕上げで。
以上、非常に簡単ながら作り方でした。